第29話 いざお城へ

養母は王様に何度もお礼をのべ家に帰りました。

家につくとすぐに王様が宝石をうけとってたいへん驚かれたこと、
そして姫さまとの結婚のチャンスを与えてくださったことをタカヒロに伝えました。

「王様は姫さまをお前にあげるチャンスをくれたよ。
 ただ、横にいた大柄の男が殺気だっていたのが気になるねぇ」

タカヒロは再びお姫さまに会えると思うと胸がドキドキしました。

(早く会いたい!姫さまに!!)

そして3日後の朝、タカヒロは養母とともにお城に向かいます。

「…なんだかにぎやかですね…
 ネコはどこにもいないし人ばっかりだ」

お城の周りはたくさんの人であふれています。

「うわ~なんだここは!?こんなすごい所に姫さまは住んでるのか!」

大きな建物とたくさんの兵士たち、
そして目に入りきれないほど大きなお城に圧倒されるタカヒロ。

おそるおそる城門をくぐり中に入ると、
ミア姫と結婚し次の国王になるのは誰か一目見ようと
大勢の人がつめかけていました。

町の人々をはじめお城の兵士たちは一階に、
2階のVIP席には各国の王族貴族がずらり。

そして、ちょうど9時になったとき王様とミア姫さまが
並んで大広間にご登場なされました。すると、
今か今かと試練の開始をまっていた人たちから歓声があがります。

会場をうめつくす人々に手をふってご着席されると、
その御前にガオタイガーとタカヒロの2人が呼ばれます。

「これより正式にミア姫の婿をえらぶ試練をはじめる!
 王子になればいずれ王となりこの国をおさめてもらう。
 では両者御前へ!」

身長195㎝のガオタイガーのあとにつづいて
身長165㎝のタカヒロが登場すると、
城内からはどよめきと「わはははは」という笑いがおきました。

タイトルとURLをコピーしました