第31話 余裕ガオタイガー 

『私はウソしか申しません。あなたに正しい道を教えましょう。 左の道を進みなさい。そうすればこの森から出られ、その先には広くて豊かな大地が あなたを終わりなき繁栄へと導くことでしょう』

この問いに初代の王は正しい答えを出された。そして森を抜け、この地にたどりつき見事大成功なされた」

「では2人とも自分が正しいと信ずる答えを申しのべよ! ただし、制限時間は1時間とする。答えられるのは1回のみとする。 よく考えて正しい答えを導くのだ!よいな」

4年に1度の行われる最強騎士を決める剣術大会で優勝したガオタイガーは、最も強い男というだけでありません。剣術訓練のあと、毎日2時間本をよむ勉強家でもあります。

ガオタイガーはしばらく考え込んでいましたが、やがてと笑みを浮かべ王に近づくと、答えを耳打ちしました。

王はガオタイガーに下がるように命じます。

ガオタイガーが答えて約30分後、制限時間ギリギリとなったときタカヒロはいくら考えても答えが出てこないことに苦しんでいました。

(…ぜんぜんわからん…)

横で様子を見ていたガオタイガーはほくそ笑みます。

(フン、こんなやつに答えが分かるものか。 身分は最低で近頃までネコ屋という得体のしれぬ仕事をしていたらしい。 財産もなくぼろ屋があるだけでよく姫さまと結婚しようなどと… おそらく、体が小さい分脳みそもネコなみに小さいのだろう…

 ミア姫ともども国王の座は俺様のものだ!クックック)

ガオタイガーはご機嫌でした。

(最初の言葉「私はウソしか申しません」の意味を 正しくとらえれさえすればおのずと答えは出る!)

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