「まぁタカヒロのやつも、土の中でくたばったことだから、
俺の味わった挫折感よりやつの絶望の方が大きかったのはまちがいない…
それにしてもどうにかしてあの仮想世界に入って、
黒々しんじゅを手に入れたいものだが…
あの世界に入れるのはタカヒロだけだからなぁ…どうにもならん、チクショウ!」
ある日のこと、魔王使いは占いのたき火をたいて、
その炎のかたちをじっくり調べました。
(別のマスターキーの持ち主をみつけだすしかない!)
しかし、その炎は上ではなく横に燃えひろがり占いを拒否します。
(やはりダメか…マスターキーは1番最初のキーを手に入れないと
次のマスターキーの手がかりはつかめない堅牢なシステム。
つまり、タカヒロの黒々しんじゅを手に入れないと
次のマスターキーが何であるか?だれが持ち主か?
どういう方法で手に入るか?全くわからない……クソッタレが!!)
魔王使いは思い通りにならないため
近くにいたネコを踏んづけようとしました。
が、そのときハッとしたのです。
(あのネコだけがとりえのタカヒロがファーストマスターキーの
持ち主というのにはちゃんと意味があったのだ。
俺のように強欲なものをその欲をもって締めだす…
つまり俺はこのシステムに踊らされたただの愚かな者ということ……
ちっ、ちっきしょう!!)
そこまで考えたとき、魔王使いは大切なことに気づいたのです。
(そ、そうか…!
マスターキーはこの世界のシステムを支える3つの重要な柱。
もしタカヒロが死んでいたとしたら、
マスターキーの1つは完全に失われたことになる)