魔王使いはあたりの禍々しい気をあつめると、呪いの言葉を大声でとなえタカヒロを殺そうとしました。 しかし、タカヒロは怒りで巨大化したため、生命力がみなぎりそれを寄せ付けず跳ね返すのでした。 「…!?…俺の呪いをうけて何ともない……だと…」
「お前は…絶対に…絶対に…やってはいけないことをやったんだ!」 「フン!愛する者を失った怒りってやつか…フン…くだらん…」 タカヒロが手をあげたと思った瞬間、魔王使いは一気にふきとばされ、無人島で頭を殴打。海は割れ巨大な水柱が吹き上がり雲をつきぬけます。 「な…なんだと!?そ、そんなはずはない!
アイツはただネコが好きなだけで何のとりえもない落ちこぼれにすぎなかったはず……い、いつのまにこんなに強くなったんだ!?…」 ミア姫と結婚するためタカヒロが試練を受けたことを知らない魔王使いはおびえはじめました。 「ゆがんだ欲望にくもったその目では、ボクの攻撃は見えないだろう…」
「お…おのれ…次の世界の創造主である俺に、ふ…ふざけやがって!後悔させてやる…一生後悔させてやる!!」 魔王使いは黒々しんじゅを懐からとりだすと、布でこすってネコの怪物君を呼びだしました。 そして、すぐにタカヒロを殺すように命じたのです。
獰猛な化け猫の姿になったネコの怪物君はタカヒロににじみよると、「シャーーー!」と叫びとびかかりました。 ところが、タカヒロに首根っこをつかまれ睨みつけられると子ネコのようにおびえだしたのです。 「ご主人さま、はやく宝石に戻して助けてニャ~!