第58話 狂気

固くにぎりしめた手をひろげ一振りすると、圧縮された水がとびちります。そして、一気に膨張し闘技場をゆるがすほどの大爆発がおきたのでした。 「ハッハッハ…覚悟はいいな!オレ様を本気にさせてしまったことを後悔させてやる」 「ど、どうして…爆発するんだ!?…や、やめろ!!人がたくさんいるんだぞ!!」

「キサマが死ぬまでやめるわけにはいかん!…いくぞ!!」 爆発で石壁がくずれ、下敷きとなるところだった観客は出口へ殺到。 「はああああ…!!くらえーーー!!」 ガオタイガーの手からふたたび空気が圧縮された水がほとばしると、空間がゆがむほどの大爆発が起きます。

タカヒロは時間ゆっくりにして爆発から逃れるのが精一杯。 しかし、会場の1階席にいた人たちはまきぞえをくらい、ホコリのように城の外へ激しくふきとばされるのでした。 「他人の心配をしているヒマはない、次はキサマが終わりだ!!!」 次の瞬間、

いつのまにかタカヒロの手についていた水滴が、煙をあげたかとおもうと、あっという間に爆発を起こします。 タカヒロはあわてて時間をゆっくりにしましたが、肌に直接ついた爆発からは逃れることはできず、そのダメージをまともに受けてしまいました。 「あああううう!…く…ぎ…ぎぎ…」

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