「ふっふっふ…よーしいいぞ…きさまが観客に気をとられたスキに飛ばしたんだ。しょせん闘いにおいてはど素人、自分以外のことに気をとられる=命を失う、なのだ!」 爆発によって、タカヒロの左手には大きな穴が開いてブラブラになりました。かろうじてつながっていましたが、手のひらの光は点滅したあと消えてしまいました。
「ぐははは…どうだ時間をコントロールする力を失った気分は?これできさまも終わりだ!!!」 「水滴をつけていたなんてまったくわからなかった……いくら時間を遅くしても爆発から逃れられない!」 痛みによる脂汗がにじみ、冷や汗もとまりません。
「くたばらないように手加減してやったんだ、さぁ立て!おまちかねのラストショーがはじまるんだ」 ガオタイガーはサーベルをもどすと、自由になった手でタカヒロを殴りだしました。 「ゴミのようなキサマがこのオレ様にとんだ大恥をかかせてくれたんだ、楽に死ねると思うなよ」
防ぐことのできない左手の方からたてつづけに重いパンチをあびせます。 「フハハハハ!どうした逃げることもできんか」 鈍い音がひびくなか、ついにタカヒロはぼろ雑巾のようになって倒れました。 「ぐ…!ぐくっ………!!」 「へっ…なかなかしぶとい野郎だ。だがショーのフィナーレは近づいているぞ…」
ガオタイガーは立とうとするタカヒロの頭を大きな足で踏みつけ、地面に押しつけます。 「おっと、もう幕は閉じるんだ死体役のキサマがおきあがってどうする?」 そういうと、グリグリと頭を地面にめり込ませ逃げられないようにすると、サーベルを高々ともちあげました。