「これで終わりだ!!死ねーーー!!!」 サーベルが心臓をつらぬこうとしたとき、タカヒロはまだかすかに光る右手で時間をゆっくりにすると、ガオタイガーの足を自分の心臓の位置にもってきました。 「うぁぎゃーーー!!!」 ガオタイガーは自分の足をサーベルでつらぬき、激痛のあまり絶叫します。
「命をかけて…闘う…その覚悟を今…ためされている…」 「う…ぐぐぐ…お、おのれ~…!このオレ様を完全に怒らせてしまったようだな…いいだろうキサマだけでなく唯一の家族であるキサマの養母とともに完全に消してやる!!こうみえてオレはやさしいんだ…」
会場を見わたし、会場のすみっこで体をちぢこまらせ震えている養母をみとめると、ガオタイガーはサーベルでタカを制しながら場所をうつします。 「いいかよく聞け!キサマにはもうのがれるすべはない!このサーベルをふりおろしキサマがよけると後ろにいる養母が死ぬことになる」
少し先の未来を考えるとガオタイガーは笑いがこみあげてくるのでした。 「くっくっく…もうお前によけるという選択肢はない!せいぜいあるのはオレのサーベルでまっぷたつになるくらいだ!!はっはっははは!!」 「なっ!?」 後ろをふりかえると、養母が真っ青な顔でタカヒロを見つめています。
「ようやく理解できたようだな…少しでも動いてみろ!そうすればキサマの代わりに愛する母親がまっぷたつに引き裂かれるのだ!!」 「やっ、やめろーー!!母上は何の関係もないだろう!!ボクだけを殺せっ!!!」 「黙れっ!キサマは超えてはならない一線を超えてしまったんだ。低い身分のものが大衆のまえでこのオレ様に大恥をかかせてくれたんだからな…」 ガオタイガーは両手でサーベルを高々ともちあげると、ふりおろす構えにはいりました。 「そこからわずかでも動いてみろ!ようしゃなく振りおろすからな…」 「お、おまえは人間じゃない…あ、悪魔だ!」