魔王使いがすべてのマスターキーを手にして実現させたい未来は、人の寿命つまり命の時間にかかわるものでした。 生まれてから死ぬまで約80年。それが 誰にも平等に与えられた寿命というもので、他人から盗まれないように、世界を動かすプログラムにより守られています。
彼はこのプログラムを書き換え、お金や財産などのように人から人へ自由に移動できるようにしたいのでした。 (俺は寿命をむかえるたびに死ぬ。そしてもう一度生まれかわり前世の記憶をたよりに1から始めないといけない。
とんでもない奴のもとに生まれたり、劣悪な環境に生まれたりすればそのたびに余計な苦労をするし、貴重な時間をロスするのだ。何より人間とかかわるたびにたくさんの時間が奪われてどうしようもない) プログラムを書き換えると、弱肉強食の世界になることが彼は分かっていました。
(人の寿命がお金のように自由にやりとりできれば、今とはまったく異なる世界になる。子をもつ親は自分が死にたくないばかりに自分の子どもから寿命を奪って、子どもよりはるかに長生きすることも自由にできる。女の場合、子供を産める間ずっとその寿命はのばせるのだ。
しかし、子どもを生めなれば他の者から寿命を奪うしかなくなる) (いずれにしても男であれ女であれ、他人から寿命を奪えばそれだけ長生きできる。そうなると本当に賢く残忍な奴がどんどん寿命をのばし栄えるようになるのだ。