お前たちが消えたあと新世界の創造主となって恐怖と絶望がみなぎる過酷な世界をつくる」 この言葉にタカヒロは何だかイヤなものを感じました。 「何をたくらんでいる?…あがいてもムダだ!」 「フッフッフ………この世界はもうすぐ終わる!」
魔王使いは海底にたまった泥をタカヒロに向けて蹴りあげました。 話をしている間、魔王使いは海底のう泥に足をねじこんでいたのです。 「うわあぁー!!ど、どこだ!?」 ふいをつかれたタカヒロはどろに加えてたくさんの塩水を目にあびて、すっかり魔王使いを見失ってしまいました。
魔王使いはタカヒロの手を後ろにまわして関節をきめると、黒々しんじゅを取りあげました。 「く、くそ…なにをする気だ!?」 「俺様をコケにして怒らせたんだ…ハッハッハ、世界のプログラムを書きかえる前にうっとおしいお前たちには全員消えてもらう!
魔王使いは担いでいた黄金の竪琴をおろすと、黒々しんじゅからふたたびネコの怪物君を呼びだしました。 「ネコの怪物よ、このうっとおしいメロディーを奏でつづける竪琴の弦をすべて切るのだ」 「な、何だと!?」 「ラストマスターキーであるこの竪琴の弦を切ってメロディーを止めてしまえば、
この世界はリセットされる。 この世界は何もないゼロ状態になる。そうなればタカヒロお前たちは全員消えてしまう。命だけじゃないぞ、魂も含めて何もかもだ。唯一この竪琴を持つ俺だけ残して…ハッハッハ」 「やめろー!!!」 ネコの怪物君は命じられたとおり、黄金の竪琴の弦を切っていきました。