「…ボクはただこのままコイツを倒してもぜんぜん気がすまない。こいつが全身全霊でボクを倒しにくるのを完膚なきまでに叩きのめしてやるんだ!そうでないとミ、ミアが浮かばれない。すべてボクの我がままだけど、こ、これだけは自分でもどうにもならないんだ…どうか分かってください…」
「!?…ミ、ミア姫さまがお亡くなりになった…!?」 重い沈黙から戻ると、養母の魂は縮んで小さくなりました。 「ど、どうして…いったい何があったの?」 「この男がやったんだ…何のためらいもなく!…まるで苦しんで死ぬのを楽しむように、ミアの胸を剣でつらぬいたんだ!!」
「でもタカヒロ、時間がないのよ…あなたもわたしもみんなもそしてこの世界も何もかも消えてなくなってしまうのよ、そうしたらミア姫さまとの大切な思い出も何もかも…タカヒロ!タカヒローーー!!」
「ミアのカタキを討つんだっ!ミアは自分の命がなくなるその最後のときはじめて、大切にしていた想いをボクに伝えてくれたんだ…!!」 養母はオロオロして戸惑うばかりでした。
「ミアは小さいときから自分のために生きることを許されない、国の多くの人たちのために生きることを宿命づけられていた、そういう人だった。たとえ、大勢の人に囲まれていても、立場が違うし自分の気持ちを誰にも分かってもらえない。だからいつも1人ぼっちだった…