第106話 激闘

「俺の言うことをきいて服従することを約束すれば、お前だけは助けてやってもいいぞ。どうだ?」 タカヒロは頭を左右に振ります。 「…やはりお前は信じられないほどデキがよくないようだ。冷静に考えればどっちがいいか明らかだろう!まぁもう何を言ってもムダか

お前のような異常なネコ好きには何を言ってもムダだった。ネコと同じで人の忠告なぞ聞かん。まぁいい、次の世界ではネコも消すことにしよう」 「ネコは永遠に消えない。なぜなら、お前は…これからここで…死ぬから」 「ハッハッハッハ…」 大笑いしていましたが次の瞬間、魔王使いの表情が一変!

「ネコ屋の子せがれ、いいかげんにしろ!今すぐズタズタに引き裂いてやる!!」 死神はあっという間にタカヒロの後ろにのびる影に移動し振り上げた鎌で襲いかかります。 「殺せるものなら殺してみろっ!!」 タカヒロは死神に頭をつっこみ、血だらけになりながら固くにぎりしめた拳で死神の顔を何度も殴りつけました。

やるかやられるかの鬼気迫る激闘。 無感情だった死神の目に恐怖が走ります。 ガツンと大きな一撃を眉間にくらった死神はヨロヨロ後ずさりしました。 「ハァ…ハァ…ハァ」 一気呵成に畳みかけようと、タカヒロが両の拳をふりあげたときでした。

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