第107話 強固なシステム

「ハッハッハ、この時をまっていた!!」 突然、後ろから魔王使いが近くの高層ビルを引き抜きそれで殴ったのです。 砂漠にどうと倒れ、悶絶するタカヒロ。大地が波打ちそのまま地割れとともに砂の中に埋もれていきます。 「どうだ!ざまぁーみろ!ハッハッハッハッハ!!やった!やったぞー!!俺の勝ちだ!

執念にまさる俺に勝てるわけがなかったんだ。ハァ…ハァ…どうやら世界の終わりも近いようだ。黄金のたて琴をしっかりもっておかないと、俺もまきぞえをくらって消えてしまう…」 そのとき砂漠から手が出て、砂の中からタカヒロが現れました。 「ハァ…ハァ…まだ終わっていない」

「こ、このネバネバ野郎め!納豆みたいにしつこいぞ!!」 再び死神をけしかけようとしたとき、魔王使いは手にしている黄金のたて琴が動き出していることに驚きます。 「な、なんだ!?弦を切って完全に止まったはず!しかし、何かを奏でようとしている。どうなってるんだ!?」

「どうやら完全に1度止まっても、余力があるようだ。お前はまだ新しいメロディーを奏でていないし、ボクとお前、巨人が2人いる。どちらか残り1人になるまで竪琴は完全に停止しないのかもしれない。

それくらい強固なシステムでなければ、この世界はとっくに滅びている。そうじゃないか?」 魔王使いはハッとしてタカヒロをみつめました。

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